●  菅平

 自分の学生時代を思い出す為、自分がどんな思いで練習をしていたか、あの頃の思い出に浸り、自分の気持ちを思い出す為に菅平へ足を運びました、などという腐ったOBは一人もいない。
 はっきり言って過去の事はどうでもいい。全く関係が無い。だけど今は過去では無い。現役が戦っているという事は過去では無く、俺達にとっては今の現在の事なのである。  
 だから、足を運ぶ。何か出来ればと言っても一瞬の共にする時間では何が出来るわけでも無い。だけどそういう事がわかっていながらも足を運ぶ。

 合宿の感想、熱く書いても仕方が無いので、思ったままを少しだけ記載します。

● Cチーム対OB

 俺がCチームなら、気が狂って発狂してる。月田?、石川?、肇、福田、誰だそりゃ?誰か知らんが所詮OB。  
  自分の一生涯の中で、男を最大に迄かけてやっているにも係わらず、誰だか知らん所詮OBどもが一日来て、はい現役諸君試合しましょう、好き放題やらせてもらいます、生涯がかかっているワンプレー?、なんですかそれは?、そんなの今の僕にはありません。  
  ふざけんな。俺だったら首の神経がぶちぎれようとも、仰向けにぶっ倒すつもりでタックルに入る。 お父さんお母さん有難うの世界で、僕は死にますという覚悟でぶっ刺さる。あんな展開になったらチームプレーなんてくそ食らえ。涙流しながら“きさまら”と言いながらタックルしまくる。アタックは関係なし、全部俺が止めてやると思い猛ダッシュで走ってる。  
  あたり前だ。俺達は男を賭けてやってんだ、貴様らみたいな夢がこの場に無い奴等に何で負けないかんとや。そういう状況でやられている自分が情けなく情けなく感じ、ふざけんなと言って又出来るだけの練習をしてる。  
  俺だったらたぶんそうなってる。  
  男を賭けてやるのなら、自分の一瞬にでも思った夢がそこにあるのなら、やれる事は全てやった方がいい。やれる事というのは自分が一番良くわかっているし、それを実際やっているかというのも自分が良くわかっている。
  自分の夢を達成しようと思うのなら、一瞬一瞬の中でやらねばならない事は猿でもわかる。だけどそれを実行するのは猿ではできない。夢を達成できたらどうなるか、後悔しないようにちゃんとやろう、そう思っているようだったら、人生やめて女になって生まれ変わった方がいい。つまり自分がどれだけ強く自分の夢に対して思いを抱いているか。その自分の気持ちの強さが今の一瞬一瞬に現れる。
  その一瞬一瞬に自分の十二分に値する程迄に自分で納得する毎日を過ごせたら、不思議な事にチャンスは必ずやってくる。

夢。大きな夢。俺もそこに夢を持っていた。

頑張れ。
ここからが見せどころ。

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